手元のPCでAIモデルを動かすローカル推論の作業環境のイメージ(AI生成)。記事の対象や当日の出来事を撮影したものではありません。加工なし TechDaylight作成(Google Antigravityで生成) / Google 利用規約(生成コンテンツの利用条件)

Hugging Faceは2026年9月22日、モデル用ライブラリ「transformers」で、GGUF形式のモデルを量子化したまま実行する初期対応を発表しました。

GGUFは、推論エンジンllama.cppの開発チームが作ったファイル形式です。モデルの重みやトークナイザーの情報を一つのファイルに格納し、量子化によってメモリ使用量を抑えられます。

原典:Hugging Face Blog — Transformers now runs llama.cpp quants(Marc Sun、Arthur Zucker、Lysandre)

発表時点と測定結果の出典

提供条件はHugging Faceの発表時点の説明です。速度の評価と測定条件は同社の公表内容で、TechDaylightによる実測ではありません(確認日:2026年9月24日)。

量子化したまま動かす初期対応はApple Silicon向け

発表時点で、量子化した重みを保持して推論する経路はApple SiliconのMPS専用です。量子化したまま読み込む機能(ローダー)の対象は、Qwen3.5のdenseとMoEのアーキテクチャに限られます。互換性のあるQwen3.8のチェックポイントも含みます。

読み込みにはfrom_pretrainedを使い、モデルIDに加えてgguf_fileにファイル名を指定します。その後は、通常のtransformersのAPIでテキストを生成できます。

重みをMetal上で量子化したまま保持できる場合、transformersはggml由来の演算用カーネルを自動で読み込みます。アテンションにはggml-org/ggml-attnを使い、取得できないと警告を出してsdpaへ切り替えます。

一方、対応する量子化カーネルがなければ、モデルを逆量子化して読み込みます。この場合はメモリ使用量が増えます。

ソフトウェアの条件は、発表時点ではtransformersのmainブランチと、互換性のあるkernelsライブラリです。PyTorchは公開済みの量子化カーネルが対応する版が必要で、通常は直近の二つのリリースが対象です。

初期対応が想定するのは、一つの対話を手元で実行する用途です。パディングを含むバッチ処理では、不要なパディングマスクを省く最適化が使えず、性能が下がる場合があります。

Hugging Faceは効率重視ならllama.cpp推奨

Hugging Faceは、効率的なローカル推論を優先する場合の推奨エンジンは引き続きllama.cppだとしています。

今回の対応については、同じGGUFのチェックポイントをtransformersの中で扱う手段と位置付けています。挙げている用途の一つが、既存のtransformersの評価手順で、量子化したチェックポイントの品質を測ることです。

PyTorchのフックで途中の層の出力(中間活性値)を調べる、といった実験の用途も挙げています。

同社の開発者にとっては、元のチェックポイントとGGUFへの変換版を両方読み込むことで、量子化の誤差を踏まえて、重みの変換が正しいかを確かめやすくなるとしています。

速度比較は片方だけプリフィルを含む

Hugging Faceは三つのGGUFモデルで測定し、transformersの速度はllama.cppに近いと評価しています。ただし、transformers側は入力(プロンプト)を処理するプリフィルを含み、llama.cpp側は生成部分だけを測った比較です。

transformers側では、12トークンの入力から128トークンを生成しました。プリフィルを含み、ウォームアップ後の三回の測定から最良値を採っています。

llama.cpp側では、測定ツールllama-benchで128トークンの生成速度を測りました。プリフィルを除外し、三回の平均値を使っています。

測定に使ったのは、M2 Max搭載のMacBook Proで、ユニファイドメモリは32 GBです。電源に接続した状態で測定しています。

OSはmacOS 26.6です。PyTorch 2.12.1とkernels 0.17.0を使っています。

EDITORIAL VIEW

編集部の見立て

ここからは、上の事実をもとにした編集部の読みです。確認された事実ではありません。

今回の対応によって、量子化モデルを手元で実行する作業と、PyTorchで内部の動作や品質を調べる作業を、同じGGUFファイルで進めやすくなると考えられます。対応範囲が限られた一社の発表であり、測定条件も異なるため、速度の優劣を一般化できる段階ではありません。

確度 低限られた資料からの推測で、新しい材料が出れば変わりえます。

見立ての根拠にした資料
出典・更新履歴
  1. Hugging Face Blog — Transformers now runs llama.cpp quants(Marc Sun、Arthur Zucker、Lysandre)一次資料 · 発表・更新 2026-09-22 / 確認 2026-09-24

2026.09.24 07:45:原典を確認して初稿を作成しました。

SATOSHI

技術と利用条件

新機能の仕組み、料金、利用条件を具体的に整理する担当です。開発者が変更点を確かめられる、簡潔なニュースを担当します。 公開・訂正はTechDaylight編集部が担当します。

筆名について →訂正・情報提供

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